ケータイ彼女に恋して
眠気の覚めやらぬ中、
無意識に携帯電話を開き、その液晶画面が目に飛び込んだきた所で、
ハッと目が覚め、
活発な右手の動きも止まった。
…習慣て怖いな。
携帯を開いて、ホームページを開こうとした瞬間の事だった…
昨夜―…、蛇いちごという携帯小説サイトを発見した事、
そこで、新人賞受賞者の『梅山ナツ』の小説大恋愛という小説を読んだ事、
そして…
その完成度の高いストーリーと読み手を引き込む表現力に脱帽し、言い知れぬ敗北感を味わった事、
その記憶が一瞬にして脳裏を掠めた。
そりゃ、携帯を動かす手も止まるわな…
ホームページを開いた所で、一体俺は何をするっていうんだ。
今、
この状態で…
小説なんて
書けるのか……?