ケータイ彼女に恋して
第二章・ナツかしい〜
感情
梅山ナツは、当然俺だけにではなく、他の読者たちに対しても一様に、返事を連ねていた。
一日中、返事を待ち望み…焦がしていた、その気持ちが満たされると、
心の中にはすぐさま、更なる欲求が生まれた…
"梅山ナツの事を
もっと知りたい"
その気持ちに呼応するかのように、
プロフィールにリンクされていたホームページを発見した。
梅山ナツHP
『なついろ』
すぐさまアクセス。
…――そこに広がる、
まさに夏色満載な雰囲気に、心躍る。
受賞作である『小説大恋愛』を筆頭に、数々の小説が添え付けのイラストと共に列び、梅山ナツの明確な意志が伝わってくるようだ。
そんな思いとは裏腹に、
虚として、
画面をスクロールさせる指の動きが止まる…
その訳は
探している"モノ"がなかったから…