ケータイ彼女に恋して


この時の俺にはまだ気づけない。

"プロフを載せていない"

という結果から

"梅山ナツは素性を隠したい"

という安易な憶測をする事しかできなかった。


いや…それよりも、

自分の気持ちに、ただ忠実に突き動かされるだけで、

いたずらに梅山ナツを傷つけていってしまったのかもしれない…


―――。


作品を愛するファン心理から、

梅山ナツに対する
『恋心』へ、

いつ、どのように変わっていったのか自分でも分からないけど、


それでも

梅山ナツに恋した事実は変わりようもない。


もっともっと知りたい。

梅山ナツの考えている事。

嬉しいと思う気持ちも、悲しいと嘆く気持ちも、


全て"理解"したい。

これが俺の昔からの、寂しさを打ち消す"感情論"で、


相手を想う

…『恋心』。
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