ケータイ彼女に恋して


その夢を"最後"まで見たのかは曖昧だったものの―。

俺は、突然舞い降りた感覚に、不意に目を覚ました。

部屋は真っ暗闇で、思わず時計に目をやる。

午前3時―。


布団をはねのけ、ガバッと起き上がると、俺は誰もいない部屋の中でポツリと呟いた。


「…閃いた…」


発せられた声は、至って静かな音だったものの、

自分自身、興奮しているのがわかった。


身震いするとは、
鳥肌が立つとは、こういうモノなのかと改めて実感する程に、衝撃的だった。


"閃き"


梅山ナツに出会い、小説を書く事を止めていたのに、

ナツかしい夢を見たのと同時に、稲妻のように俺の体を

閃光が走り抜けた…!!



コレだ…

新しい小説のストーリーが浮かんだ。

いや、
舞い降りた…!!!
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