ケータイ彼女に恋して
記憶。依存からの脱却
翌々日の日曜日―。
仕事が休みな事と、小説を書く意欲が生まれた事に気分上々な俺は、久しぶりに早起きをした。
うん。今日は気分がいい。
そう思って、普段外出しない出不精な俺は、珍しく出掛ける支度を始めた。
風呂に入って、唄を口ずさみ、
髪をセットしながら、唄を口ずさみ、
自分ではお洒落だと思う服をチョイスして、
ジーンズのポケットに携帯電話をしまい込み、家を出た。
あ、もちろん鍵も閉めた。唄を口ずさみながら―。
休みの日に天気がいいと気分は二乗、三乗と、うなぎ登りに上がっていく。
この歳でスキップはしないけど、気分はそんな感じ。
小腹が空いていたので、腹ごしらえをしようと目の前の中華料理屋"春夏秋冬"に入った。
この店は、俺の家から歩いて3分の場所にあり、値段は少し高いけど、料理の味は格別だし、何より近いという事で出不精な俺の行きつけの店になっている――