ケータイ彼女に恋して


ホームページ、とは言ってもパソコンなんて上等なモノで作成しているのではなく、

今や持ってない人などいない程に、流通された移動体通信機、
『携帯電話』だ。


そもそも最初は、ビジネスマンの為に作られた物が、若者の需要の多い昨今では、『話す』という本来の機能よりも、その他の付加機能の活躍がめざましいものとなっている。


メールに始まり、写真、音楽と続き、今やテレビまで視聴できるという、スーパーマシンとなった。


何年か前、テレビで流れていた「携帯電話に対する意識調査」なるものを、何気なく眺めていた時、

一人の若者が、

「てかぁ〜、ケータイ無くなったら、死んじゃうみたいな〜」

と、にこやかに言い放つ様を見て、


死んじゃって下さい

なんて、思っていた俺も、いつの間にか、この携帯電話に、
依存してしまっていた。


無くてはならない。

そんな存在になった。


そして、
生活の一部とも言える日常の一時に、習慣付けられている…

ホームページ閲覧という『動作』


俺はここで、3年程前から、小説を書いている。

とは言っても、自由気ままに想いを綴っているに過ぎない。

…だけど


物語を考え

人物を動かし

それらを表現し


読み手の心を

『『動かす』』事は、


この上ない至福の瞬間なんだ――
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