ケータイ彼女に恋して

登録が完了した後、俺は早速自分の作品を検索してみた。

検索文字は『小説』。

――、

検索結果が携帯の画面に表示された―


1、小説大恋愛
(梅山ナツ/著)

2、小説ラブレター
(睦月 粋/著)



よっしゃああ!!

やったぞぉー!!

見事にナツの作品と並んだ。
こんな事で喜べる自分に、

あぁ、俺…恋してんだな、って改めて実感した。



ん?

他にも"小説"で始まるタイトルがあった事が気になって、
携帯に表示される画面を下へとスクロールさせた時、

それは起きた。


3、小説作家にフォーリンラブ
(コメット/著)


こ、コレは…!!

マサカ…


嫌な予感がして、俺はすぐさまコメットという作家の作品『小説作家にフォーリンラブ』にアクセスした。

そして…
作品の表紙を見た俺は、

愕然とした。

斬新だと思っていた自分自身の作品も、

オリジナリティ溢れてるなんて喜んだ気持ちも…全て、

消し飛んだ。

俺のキライな…


先駆者だ――…。
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