ケータイ彼女に恋して
俺は、小説を書く上での悩みをナツにメールで送った。
俺がこれから『小説ラブレター』という作品を書く、という事だけ伏せて。
数分後、届いたナツのメールを読んで、俺は涙した。
『睦月さんへ
この世に寸分違わぬ同じモノ。
それは一つとしてないです。
小さな違いでもあれば、それは異なるモノ。
作品を描く上では、その違いを自分の中で、どれだけ大きな違いに出来るかが、自分が強く在れる"自信"に繋がると思います。
『自分らしさ』
忘れないで下さいね。』
…違い。
同じような作品が並ぶ中、その中の違い。
それは自分自身が作品に注ぐ愛情。
そして、
ナツに対する気持ち。
それは、
自分の中で大きく大きく、膨らんでいくモノ。
例え、自分と似た作品があったって、
梅山ナツに対する
このキモチ
コレは…
『二番煎じ』なんかじゃない!!!
誰にも真似できない、
俺だけが伝える、
『強い想い』――。