ケータイ彼女に恋して
某ブログ女王風に言うと、
カワユスなぁ
、という感じだ。
俺はブンブンと首を振る事はせずに、
「えーと、とりあえず何か頼もうか?」
と、自分で自分の緩みかけたネジの動きを止めた。
「そうだね。私、お腹空いちゃった〜」
そう言って、お腹をさする彼女に対し、俺は微笑んでメニュー表を差し出した。
すると慌てて彼女は、メニュー表を突き返しながら、こう言った。
「いや、瞬クンから選んでよ〜。私は…」
ハッとした様子の彼女は続けて、
「あっ、ゴメン……
"瞬クン"なんていきなり馴れ馴れしいよね…ゴメン」
そう言って、俯いた。
そのオレンジがかった髪をフワリと揺らす、キューティクルな仕草に、
「いや、全然いいよ。馴れ馴れしいなんて思わないし。それに…あ、いや…
…俺もミズキちゃんって呼んでいいかなぁ?」
笑顔で俺は言った。
本当は、
呼び捨てで呼び合った方が早く仲良くなれそうな気がするじゃん?…なんて、言おうとしたけど、
まだ、彼女が何故俺に
"会えますか?"
なんて誘ったのか、その真意も解らないままだから躊躇した。
「ありがと。呼び名は何でもいいですよ。
……ミズキでも」
と、俯いた顔を上げて少し照れながらも彼女は、はにかんだ見せた。
そのニカって笑った時に覗かせる白い八重歯がまた、
可愛いらしくて、微笑ましくて…
俺の理性を揺さぶる…