Storm -ただ "あなた" のもとへ-

通信記録とメールの記録を開けた。

わざわざラインが引いてあった。

綺樹は乾いた声をたてて笑い出した。

なんと、まあ。

急激に酔いが回ってきて、吐きそうだった。

フェリックスは今度は何を企み、西園寺を使うのか。

椅子の背によりかかって、ぼんやりと街を見下ろす。

地平線が白んでくる。

夜が明ける。

ああ、仕事をしないとな。

綺樹はそう思った。
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