あなたへ
なんだか、今日は早く起きれた。
学校には、行きたくないけど
今日一日は頑張れる気がした


珍しく早くついた。
いつもなら、遅刻ギリギリなのに…

ゴンゴンゴン

体育館へのもう一つの入り口から聞こえる
そこは、バスケ部の二年生が朝練で出入口として使っているドアだった
「なぁなぁ!そこの子!」
「えっ、あたし?」
「そう!ここの鍵あけて?」
「はい!わかりました!」
この会話があの人との初めての会話。
あなたは、覚えていますか?
私は、その人を見た瞬間から恋に落ちた。

今までも、好きな人はいたし彼氏もいた時期もあった。
でも、どれも長続きはしなかった。
どの、恋もすぐに終わっていった
だから、その人だってすぐに終わると思った。
特別にカッコイいわけでもない
特別にモテているわけでもない
すぐに、終わると思っていた

名前もクラスも何もわからない。
ただ、顔と声としかわからない。
性格だって、わからない。
でも優しい人だって思えた
勝手な思い込みかもしれない
それでも、私には優しい人に見えた。
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