noir papillon
一瞬にして消えたカナメ。
胸を貫かれたハル。
一同が息を呑む中、柴架だけは平然としていた。
「冗談だろ?たった一撃で終わりだと?」
ハルの髪を掴み顔をのぞき込む柴架は彼の状態を確認するとつまらなそうに言葉を吐きながら彼を投げ捨てる。
「貴様ーー!!」
声を荒げるのはシンリ。
銃口を柴架へと向けた散弾銃の引き金を引く。
「フフっ…怒りに任せて撃った弾など、私には利かないぞ?」
自分の身めがけ散弾する弾を目にしようと、余裕の笑みを浮かべ続ける柴架。
避ける事もしない彼女の身体に銃弾はヒットするが、それは彼女の身体を傷付ける事無くすり抜ける。