noir papillon
壁が崩壊し閉ざされていた空間が解放される。
その瞬間飛んできた一発の弾丸。
予期しない攻撃にも関わらず、標的となる柴架は腕を一振りしただけでその速度をゼロにし地に落とす。
「あの馬鹿、やはり彼等の肩を持ったか」
独り呟く柴架の背後から静かに襲いかかるミヤビ。
地を蹴り剣を振り上げるが、気づいた柴架は彼女を容易に吹き飛ばす。
「まったく、駄目な弟をもつと苦労する」
溜め息混じりに言葉を漏らしながら雷撃を払いのけた彼女は辺りを睨む。
「何度立ち上がり幾度戦いを挑もうが、結果は既に決まっている。お前達を待ち受ける未来は全て同じ。死あるのみだ」
戦意を向けるハル達を見て嘲笑う彼女は魔法を発動させた。