noir papillon
張られていた結界にヒビが入りハラハラと舞いながら消えて行く。
「待って!危険だよ!」
3人から距離をとる為駆けて行くミヤビの背に手を伸ばす少年。
しかしその手は何も掴めない。
「まだ魔法は使えるか?」
「…もちろん」
「ならば彼女の援護に回る。君も協力して貰うぞ」
「…わかってるよ」
攻撃全てがミヤビに向けられている事を確認した中年男性。
彼女を見捨てる訳にはいかないと援護に回るが…
「邪魔をしないでもらおうか。無能な愚民は引っ込んでいろ」
「「!?」」
突如3人の目の前に現れた柴架。
嫌味に笑う彼女は腕を一振り。
すると次の瞬間舞う鮮血。
3人の有能な人物の命を一瞬の内に彼女は奪った。
「っ!柴架ーー!!」
その光景を目にしたミヤビ。
身を襲う幾つもの攻撃を防ぎながら怒りを露わに彼女の名を叫ぶ。