noir papillon
火炎、稲妻、氷撃、突風。
銃撃、剣戟、爆撃、槍撃。
ミヤビの身に襲い来る絶え間ない魔法攻撃。
それを素早い身のこなしで交わし剣で弾く彼女は傷を負いながらも柴架を睨む。
「憎いか?辛いか?悔しいか?私を殴りたいだろう?怒鳴りたいだろう?殺したいだろう?だがそれも今は不可能。私を殺したいのなら、先ずは彼等を倒し生き延びる事だ。それができれば考えてやろう。正々堂々お前と戦う事を。そしてあわよくば、お前の望みを、頼みを、願いを叶えてやってもいいぞ、ミヤビ」
「ta gueule(黙れ)!嘘と偽りでしかないお前の言葉など聴きたくない!」
悪戯に笑う柴架にむかい短剣を投げるミヤビ。
しかしそれは彼女の身体を傷付ける事は無い。
「っ……」
ミヤビの身を貫く弓矢。
それを引き抜く彼女は血を散らしながら投げ捨てる。
「彼等の戻した時は30分。残り15分と言った所か。さぁ耐えられるかな、ミヤビ?15分後、お前は其処に立っていられるか、それとも……」
突風に吹き飛ばされ壁に身をぶつけるミヤビ。
彼女のその姿を目で追う柴架は妖艶に微笑み楽しそうに眺めていた。