この恋は、絶対に秘密!
:*:ワンコのお出迎え
──カチャカチャ、と軽い音が次第に大きく聞こえ始め、私は重い瞼を押し開けた。
カーテンの隙間から入り込む明るい日差しがカーペットを照らしている。
それに……なんだかいい匂いが鼻をくすぐる。
一度も起きずに熟睡していたらしい私は、気持ちの良い朝の目覚めを迎えた。
うーん、と大きく伸びをしながらベッドから下りる。
さっきからする音と匂いは、もしかして岬さんが朝食を用意してくれてるから……?
私は部屋を出て、そっとキッチンの様子を覗いた。
……やっぱり。
すでに出勤用の服に着替えた岬さんは、手際良くサラダを盛りつけているところだった。
何も気にしないでずっと寝てた自分が情けない……。