この恋は、絶対に秘密!
:*:オネエ的恋愛談義
「……もう入れていい?」
「はい……あっ、ダメ!こっちは……あぁッ!」
──私が液体を投入するのを見て、なぜか汐美さんは叫び声を上げた。
訳が分からずぽかんとする私に、手を洗っていた汐美さんは苦笑しながら洗濯槽の中を覗き込む。
「お嬢様、ここは柔軟剤を入れる投入口でございます。それは洗濯洗剤ですわ」
「えっ!?あ、本当だ!」
私が今投入したものは、いい香りのする柔軟剤ではなく液体洗剤だったらしい。
汐美さんはその投入口を取り外して洗い始めた。
「ごめんなさい……」
「いいんですよ。ちょうどこの汚れも落とせますし」
シュンとする私に、汐美さんは嫌な顔一つせずにこりと微笑んだ。