この恋は、絶対に秘密!
岬さんは氷の入ったグラスに焼酎を注ぎ、一昨日と同じように座布団の上に正座する私を見やる。



「で、何でまた家出?」

「それはですね……」



かくかくしかじかと事の経緯を話すと、彼は冷ややかな視線を私に向けたまま一言。



「……ガキ」

「っ!!」



──グサッ!と本当に音がするくらいにその一言が胸に突き刺さった。


が……ガキ……。

確かに私の考えは幼稚だと自分でもわかってはいるけれど、ハッキリ言われると結構ショックだ……。


でも年齢も私と岬さんは10歳も離れているのだし、ガキだと思われても仕方ないのかもしれない。


こんな所で年の差を感じて軽く落ち込みつつ、カランと氷の音を立てて岬さんがグラスを口に付けるのを見ていた。


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