この恋は、絶対に秘密!
「じゃあここからも通えるわけだ」

「はい……って、え?
それって、つまり──」



私をここに置いてくれるってこと、ですか!?


一気に期待が高まって目をキラキラと輝かせながら彼を見つめると、
私の言いたいことをわかっている様子の岬さんは、苦笑を漏らしつつこう言った。



「ご自由にどうぞ」



願ってもないお言葉に、私の顔の筋肉は一気に緩み満面の笑みが広がる。



「ありがとうございますっ!!
私、何でもしますから!お掃除も洗濯も、料理……は簡単なものしか出来ませんけど……!」



意気込む私に、岬さんはとろんとした瞳を向けてクスッと笑う。



「期待しないでおくから大丈夫だよ」



そんな意地悪なことを言ったかと思うと、コテン、と彼はソファーに寝転がってしまった。


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