この恋は、絶対に秘密!
言おうとしていた言葉が一瞬にして吹っ飛んでしまった私は、ソファーの横にひざまづいてしばし岬さんに見惚れてしまっていた。



「……どうした?」



彼は流し目を向けるように私を見据えたまま、ぼんやりと呟く。



「一人じゃ寂しくて寝れない……とか?」



私にこんなことを聞くのも酔っているせいなのかな……?

それなら、とまた私の大胆な一面が顔を出す。



「……“寂しい”って言ったら、一緒に寝てくれますか?」



すると、彼は一瞬真顔になり、すぐにふっと笑みを漏らした。



「……抑える自信ないから無理」



本心なのか冗談なのかわからない一言を口にすると、再び瞳を閉じて今度こそ完全に寝る体制に入ってしまった。


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