この恋は、絶対に秘密!
「10時から○○銀行の支店長さんがお見えになるからお茶を頼むね」
「かしこまりました」
……あ。つい家政婦さんの言葉使いで返しちゃった。
会社でこんなこと言う人なんていないのに。
けれど、専務は逆に気を良くしたらしい。
「はっはっは!君はいつも礼儀正しいな~。結構結構!」
豪快に笑うと私の肩をぽんぽんと叩いてデスクへと向かっていった。
うん。やっぱりいい人だわ、専務。
「10時にお茶ね…。あ、そういえば」
そのタヌキのような背中を見送りつつ、今の会話で給茶器の掃除をしなければいけないことを思い出した。
この事務所には給湯室がない代わりに給茶器が設置されている。
茶葉を毎日補充したり、捨てたりするのも私の日課。
「かしこまりました」
……あ。つい家政婦さんの言葉使いで返しちゃった。
会社でこんなこと言う人なんていないのに。
けれど、専務は逆に気を良くしたらしい。
「はっはっは!君はいつも礼儀正しいな~。結構結構!」
豪快に笑うと私の肩をぽんぽんと叩いてデスクへと向かっていった。
うん。やっぱりいい人だわ、専務。
「10時にお茶ね…。あ、そういえば」
そのタヌキのような背中を見送りつつ、今の会話で給茶器の掃除をしなければいけないことを思い出した。
この事務所には給湯室がない代わりに給茶器が設置されている。
茶葉を毎日補充したり、捨てたりするのも私の日課。