この恋は、絶対に秘密!
岬さんに淡々と指摘されると、なんだか怒られているような気分になってくる。

未来くんに色々と教えてもらっているくせに、こんな簡単な料理すら出来ない自分が情けない……。



あからさまに落ち込んでがっくりと肩を落としていると、岬さんがぷっと吹き出す。



「そんなに落ち込むなよ。たしかに、お世辞にも美味いとは言えないカレーを作った人は初めて見たけど」

「うぅ……」



落ち込むなと言いつつ追い打ちをかける、ちょっぴり意地悪な岬さんに口をへの字にしていると、彼は笑いながら私の頭をぽんぽんと撫でる。



「でも俺のために作ってくれたのは嬉しいよ。ありがとう」

「──…」



……意地悪っていうのは撤回しようかな。

単純な私は、こんな時でも彼の優しさに懲りずにキュンとしてしまうのだった。


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