この恋は、絶対に秘密!
簡単なおつまみくらいなら私でも用意出来る。

枝豆(冷凍だけど)と、岬さんの好きなイカも忘れちゃいけない。


適当に食材を買い込んでアパートに戻りお嬢様の服装に着替えると、すぐに準備を始めた。

料理の手際なんてあったもんじゃない私は、いくら簡単な調理でもこの時間からやらないと間に合わないだろうから。


それでも、最後くらい私もいいところを見せたい。



「ちょっと挑戦してみようかな……」



思い立った私は冷蔵庫から卵を取り出し、ボウルにそれを割って調味料を入れ始めた。


私が作ろうと思っているのは卵焼き。

未来くんに何度も教えてもらって、この間やっと一人で出来るようになったのだ。

……と言っても、成功したのは一回だけだけれど。


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