この恋は、絶対に秘密!
「岬課長…!おはようございます」

「おはよ」



わ……朝日にキラキラと照らされたお顔が麗しい…!!

他の皆が陰で“冷徹人間”だとか言ってても、私にはあなたが王子様に見えるのです!



「いつも掃除してくれてありがとうね」

「あっ、いえ!これは当然の所業ですので!」

「……ふ。所業って」



あ……今笑った……。


少しだけ上がった口角に、私の胸がキュンと鳴く。

ただそれだけのことで嬉しくて、心がほんわかと温かくなるから不思議。



一瞬見惚れてしまっていた私は、はっと我に返って「すぐにコーヒー入れますからお待ちくださいね!」と言って、わたわたしつつ課長に背を向ける。


『入れますから』って、入れてくれるのはこの給茶器なんですけどね!


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