この恋は、絶対に秘密!
:*:捕われたココロ
窓から入り込む涼しい風が頬を撫でるのを感じて、私は瞼を押し開けた。
外はもう新しい朝が生まれている。
何も身につけていない肌に、シーツの冷たさと隣で眠る彼の体温を感じて、昨夜のことを思い出す。
──夢じゃない。
身体の気怠さと、やっぱり寝癖をつけて眠っている愛しい人の寝顔がそれを実感させた。
少しだけ岬さんに擦り寄って、裸の胸元に額をくっつけてみる。
するとそれに反応して、彼の手が抱きしめるように私の背中に回された。
起こしてしまったかと思ったけれど、また気持ち良さそうな寝息を立て始める。
昨日は結構酔っていたみたいだし、すぐには起きないだろう。
……ずっとこうしていたい……。
無理な願望だけれど、あと少しだけ……と、私は彼の体温に包まれながらもう一度瞳を閉じた。