この恋は、絶対に秘密!
「岬さん……」
蚊の鳴くような声で、ベッドに横たわる愛しい人の名前を呼ぶ。
その寝顔は、目に込み上げるモノのせいでぼやけてよく見えないけれど。
「大好きです。でも……さよなら」
届くことのない、最初で最後の告白をして、私はすぐに部屋を出た。
一度は棚にしまった合鍵を使って鍵を掛け、郵便受けに落とす。
カチャン、という冷たい音は、私の恋が終わった合図のように思えた。
ランニングや犬の散歩をする人とすれ違いながら、私はとぼとぼと歩いていた。
足は勝手に図書館へと向かい、その周辺のベンチで止まる。
私の気持ちとは対照的に清々しい朝は、眩し過ぎて歩く気力を奪う。
そのベンチに力無く座り込み、バッグからスマホを取り出した。
蚊の鳴くような声で、ベッドに横たわる愛しい人の名前を呼ぶ。
その寝顔は、目に込み上げるモノのせいでぼやけてよく見えないけれど。
「大好きです。でも……さよなら」
届くことのない、最初で最後の告白をして、私はすぐに部屋を出た。
一度は棚にしまった合鍵を使って鍵を掛け、郵便受けに落とす。
カチャン、という冷たい音は、私の恋が終わった合図のように思えた。
ランニングや犬の散歩をする人とすれ違いながら、私はとぼとぼと歩いていた。
足は勝手に図書館へと向かい、その周辺のベンチで止まる。
私の気持ちとは対照的に清々しい朝は、眩し過ぎて歩く気力を奪う。
そのベンチに力無く座り込み、バッグからスマホを取り出した。