この恋は、絶対に秘密!
初めて入った場所にちょっとした感動を覚えつつ、でもいいのだろうかと心配になってしまう。

何やら冷蔵庫を漁る彼に遠慮がちに問い掛けてみた。



「あの…いいんですか?こんな所に入れてもらっちゃって…」

「いいんです。ここは俺の縄張りだから」

「縄張り?」



よく意味がわからなくて首を傾げると、そんな私の目の前にお弁当が出された。

更に混乱してハテナマークをばらまきながら顔を上げると、彼は真剣な眼差しで私を見つめる。



「これ、今開発中の弁当なんだけど。ココに入れるなら卵焼きと焼売どっちがいいと思う?」

「……………はい??」



わ、私に聞きたいことってそれですか…?


またしてもぽかんとしていると、彼はずいっと顔を近付けてくる。


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