この恋は、絶対に秘密!
「突然すみません。ファインファクトリーの岬と申しますが、瀬奈さんは……」

「まぁ、瀬奈の上司さん!?
きゃ~何であの子の周りにはこんなイケメンが集まるのかしら~!?」



細い顎に手をあて目をキラキラさせる彼女に、俺は苦笑いを浮かべるしかない。

何と言うか……面白い人だな……。


彼女は門を開けてこちらへ出てきてくれたが、申し訳なさそうに眉を下げている。



「ごめんなさいね、瀬奈はついさっき出掛けたとこなのよ」

「そうでしたか……。何時頃戻られるかわかりますか?」



やはり連絡してから来るべきだったか……と反省しつつ一応尋ねてみると、彼女は含み笑いしながら意味深な一言を口にする。



「そうねぇ……今日は遅いかもしれないわね。朝まで帰らなかったりして」


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