この恋は、絶対に秘密!
:*:もう一度、あなたの部屋で
──母·リツコには敵わない。
昨日、優海さんのお墓参りに行って帰ってくると、珍しく連休のお母さんが私の顔をまじまじと覗き込んでこう言ってきた。
『何かあったね?』と。
きっと浮かない表情をしていたのだろうけど、そう言われて未来くんの告白を蘇らせた私は、今度は顔が熱くなるのを感じた。
そんな私はかなりわかりやすかったらしい。
根掘り葉掘り問い質されて、はぐらかすのも面倒になった私は未来くんに告白されたことを暴露したのだ。
お母さんはすごく喜んで、返事はまだしてないというのに、もう付き合うものだと確信してるようだった。
わが母ながら呆れちゃうわよね……。
そんなお母さんに満面の笑みで見送られながら、私は汐美さんに頼んで車を出してもらった。
向かうのは、未来くんのレストランの新店。