この恋は、絶対に秘密!
「ツレないねぇ。いいじゃないの、このくらいのスキンシップしたって」



何で怒るの?とでも言うようにケロッとしてる未来くんは、女の子のような潤う唇の端を上げて再び近付き、私の肩を抱き寄せる。



「顔、赤くなってますよ?お嬢様」

「~~~っ…!」

「料理だけじゃなくて色んなこと教えてあげるのに。
僕なら瀬奈ちゃんをこのオムレツみたいにトロトロにしてあげられるよ?」



──パコーン!!


…と、熱々のフライパンでぶん殴ってやりたいところだけれど。


一応私はおしとやかでなければいけないお嬢様で、このエロ発言をする男は私の先生であり有名レストランのイケメンシェフ。

冷静に今後のことを考えて、その衝動をぐっと堪えた。


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