この恋は、絶対に秘密!
「バカなこと言ってないでさっさと食べるわよ!オムレツが冷めちゃう!」

「はいはい。わかりましたよ、瀬奈お嬢様」



クスッと笑うと、未来くんは私の頬に軽くチュッと音を立ててキスをした。

サラサラのキャラメルブラウンの髪の毛が顔にかかり、柔らかな感触にドキンと心臓が跳ねる。



「ちょっ……!」

「はい、瀬奈ちゃんの。可愛くしといたよ」

「………。」



私はキスの感覚が残る頬が赤くなっているのを感じつつ、ケチャップでハート型を描いてニコッと笑う未来くんに言葉を無くした。


この男……。

さっきみたいな発言をする時は男の色気を漂わせるくせに、コロッと可愛くなるものだから本当に調子が狂わされる。


< 5 / 387 >

この作品をシェア

pagetop