この恋は、絶対に秘密!
私達の隣にあったのは課長の車だったらしく、ひとまず助手席に座らせてくれた。
初めて乗った、課長の車……。芳香剤のいい香りがする。
でも後部座席には書類や本、ビジネスバッグが乱雑に置かれていて、その無頓着さに思わず笑ってしまう。
なんだか彼のプライベートな空間に入れた気がして嬉しくなってしまった。
でも隣に課長が乗り込んでくると、急激に心臓が動き出す。
こんな狭い密室に二人きりなんだもの…緊張しないワケがない。
課長はコンビニで自分のお弁当を買った後だったようだけど、もう一度戻って私のために絆創膏を買ってきてくれた。
面倒そうな顔をするくせにやっぱり優しくてキュンとしてしまう。
私は絆創膏を足に貼りながら、こうなった経緯をかいつまんで話した。