この恋は、絶対に秘密!
そんな私の視線に気付いたのか、岬課長は不思議そうな顔で振り向く。


うぅ…ドキドキする…!

けど、もう思い切って言っちゃえ!!



「あのっ……無理は承知ですがお願いします!
とりあえず一晩だけ泊めさせてください!!」



課長の方を向き、勢い良く頭を下げた。


そのまま沈黙が流れ、私は恐る恐る目線を上に上げていく。……すると。



「……それは『襲ってください』ってこと?」



予想もしない返事が返ってきた。

ぱっと頭を上げ、目をぱちくりさせる。



「……え??」

「男の家に泊まるってのがどういうことかわかってるよね?しかもそんな格好で。
襲われても文句言えないぞ」



そう言う彼の瞳は、いつもとは違う“男の人”の色を湛えていた。


< 66 / 387 >

この作品をシェア

pagetop