この恋は、絶対に秘密!
今まで私を瀬奈だって認識してる前提で話してたのに、課長は全然知らないコだと思ってたの!?

やっぱり化粧と服装って女を変えるんだ…。


でもさりげなく『“可愛い”女の子』って言いましたよね!?

すっごく嬉しいんですけど!!



「……だからさ、やっぱり家に帰った方がいいと思うよ?」

「──…!」



全く違う所に飛んでしまっていた私の思考は、煙草を口にくわえて言う冷静な彼の言葉で引き戻された。



課長…煙草なんて吸うんだ…。

その男らしい仕草に目を奪われつつ、私はやっぱり彼のことを何も知らないのだと思い知らされる。


──もっと知りたい、もっと一緒にいたい想いがどんどん強くなる。


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