この恋は、絶対に秘密!
「「──…!!」」



目を見合わせたまま、お互い動けなくなった。


私の顔の横に肘を付き、上に覆いかぶさるような状態で固まる岬さん。


私がずっと岬さんの腕を掴まえていたままだったから彼も一緒にベッドに倒れ込んだのだと、脳が遅れて理解する。



こ、これじゃまるで押し倒されたような……!!


見えない鎖でベッドに繋がれてしまったかのように身動き出来ず、胸のドキドキが加速する。

岬さんの少し驚きを含んだ切れ長の瞳からも目を逸らせない。



「ご…めんなさい…!岬さ──」



とりあえず謝ろうとすると、彼の手が動いてそっと私の髪を撫でられた。

その瞳に、また男の人の色を湛えて。


< 98 / 387 >

この作品をシェア

pagetop