ラブソングを君に
「そ、それ、本気?」

戸惑いながら私が尋ねると、彼女は力強くうなずいた。

「うん。だって音弥くん彼女いるとか聞かないじゃん?
いないなら今のうちかなーって」

「むしろ今まで一度も聞いたことないけど…」


今まで女の子と一緒にいる姿は何度も目撃されたものの、それが本気なのか遊びなのかははっきりしたことがない。

「頑張って!!わたし応援する!」

「ありがとー!頑張る!」

再びガールズトークを始めた二人の後ろを、私は複雑な気持ちで続いた。


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