ラブソングを君に
それから数日。昼休みに合唱部の顧問の先生に呼び出された。

今年の春に異動してきた、若い女の先生だ。

先生はプリントを手渡して話し始めた。

「あのね、来月声楽コンクールが開催されるの。
だから、良かったら出場してみない?」

「ほ、本当ですか?!」

どうやら初開催の声楽コンクールらしい。

私の胸は大きく高鳴った。初開催なら、ローカルだろうし入賞を狙えないこともないはずだ。

「はい!ぜひ出場させてください!」

歌える、歌えるんだ!!

私は嬉々としてその申し出を受け入れた。


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