《短編》春夏秋冬
「しっかし、もうすぐ文化祭じゃん? 準備のために居残りさせられるとか、ほんとだるーい」
あぁ、そういえば、美冬と晃は文化祭実行委員なんだっけ。
と、今更思い出した。
ふたりは気まずくならないのだろうか、と。
「だるいけど、あんた、狙ってる村上くんと仲よくなれるチャンスじゃん」
「えー?」
「多いらしいよ、文化祭でくっつくカップル。実行委員同士とか、特に。いつも遅くまで一緒にいるうちに恋心が芽生えて、みたいな」
そうなのか。
と、友人たちの話を聞きながら、遅れて心の中で納得した。
美冬と晃がどうにかなったところで、もう振られている私がどうこう言えることでもないから。
私は今も晃が好きなのだろうか。
わからなくて、悲しくなった。
「晴香もカレシ作りなよ」
「えっ」
「他のクラスとか、先輩とか、男いっぱいいんじゃん。別に他高生でもいいしさ。ほら、文化祭とか出会いのチャンスっしょ」
「………」
「クラスでは居づらいかもだけど、カレシできたらそんなこと思わなくなるもんだよ。それどころじゃないっていうか」
この手の話題はまだ傷口に沁みる。
だから私は曖昧にしか笑えない。
今の私は、毎日を過ごすことだけで精一杯なんだ。
「カレシがいる人の言うことは違うねぇ」
「まぁ、社会人だけどね、うちのカレシは。時間も価値観も合わなくて喧嘩ばっか。だからもう別れるかもだけど」
社会人といえば、ナツもそうだ。
私も学校辞めようかなぁ、なんて、くだらないことを考えてしまった。
もう疲れたよ。
あぁ、そういえば、美冬と晃は文化祭実行委員なんだっけ。
と、今更思い出した。
ふたりは気まずくならないのだろうか、と。
「だるいけど、あんた、狙ってる村上くんと仲よくなれるチャンスじゃん」
「えー?」
「多いらしいよ、文化祭でくっつくカップル。実行委員同士とか、特に。いつも遅くまで一緒にいるうちに恋心が芽生えて、みたいな」
そうなのか。
と、友人たちの話を聞きながら、遅れて心の中で納得した。
美冬と晃がどうにかなったところで、もう振られている私がどうこう言えることでもないから。
私は今も晃が好きなのだろうか。
わからなくて、悲しくなった。
「晴香もカレシ作りなよ」
「えっ」
「他のクラスとか、先輩とか、男いっぱいいんじゃん。別に他高生でもいいしさ。ほら、文化祭とか出会いのチャンスっしょ」
「………」
「クラスでは居づらいかもだけど、カレシできたらそんなこと思わなくなるもんだよ。それどころじゃないっていうか」
この手の話題はまだ傷口に沁みる。
だから私は曖昧にしか笑えない。
今の私は、毎日を過ごすことだけで精一杯なんだ。
「カレシがいる人の言うことは違うねぇ」
「まぁ、社会人だけどね、うちのカレシは。時間も価値観も合わなくて喧嘩ばっか。だからもう別れるかもだけど」
社会人といえば、ナツもそうだ。
私も学校辞めようかなぁ、なんて、くだらないことを考えてしまった。
もう疲れたよ。