嘘をつく首筋
不意に右腕を引かれる。
誰?
知らない奴じゃん。
放して。そう冷たく言い放とうとしたとき、
目が合う。
さしてイケメンでもないくせに……
“やめれば? そういうの。 似合わないと思うけど?”
なによ……
アンタになにがわかんのよ!
それで私を止められたつもり!?
睨んでやろうと目を見ると
あまりにも真剣な目をしていた。
……………っ………。
止め……て、くれた。
そんな奴初めて………。
私は言い放った。
“ゲーム……オーバーね。”
*和咲*2013.3.28