恋はいつでも『マシンガン』ですから!!
第一章 隣のお席
いつもの朝
「おはよう」
とびっきりの笑顔で私があいさつすると、
佐野健太郎はとびっきり不愉快そうな顔で返事する。
「おはよう」
不愉快そうな顔でも、おはようと返してくれただけで
私は幸せの絶頂まで余裕でぶっ飛ぶ。
私はこの男……佐野健太郎に片思いをしています。
「うふふー♪ 健ちゃんったら♪ 照れちゃって」
「その呼び方やめろ。キモイ」
「キモイとか言わないでよ。ニヤニヤしちゃうじゃん」
「……。ちょっとトイレ行ってくる」
「一緒に行こうか?」
「ブッ飛ばすぞ」
健ちゃんが睨みつけてきた。
「うわぁぁぁ……助けて康太ぁぁぁ」
「健ちゃんったら。この子は元からぶっ飛んでるよ。頭」
「お前まで健ちゃんって言うな!!」
健ちゃんはさらに強く睨んだが、
康太はそれをものともせずにニコニコしている。
「さて健ちゃん。トイレ行こうか」
「なんかお前に言われると寒気がする」
いつもの爽やかな朝の風景だ。
「えへへぇ……しあわせぇぇ……」
いつも以上にだらしなくたるむ私のほっぺ。
あぁもう。このまま健ちゃんとにゃんにゃんしたい。
「あんたねぇ……。考えてることだだもれ。
にゃんにゃんしたいなんて死語中学生が使うな」
呆れ顔だけど、どこか優しい雰囲気を漂わしているのは、
私の親友の瑞樹ちゃん。物心ついたときからずっと一緒にいた。
「瑞樹ちゃんったらぁ。嫉妬してるのかしら」
「……。そんなんだから健太郎と付き合えないんじゃない?」
瑞樹ちゃんは小さくため息をついた。
なんだか、マンガに出てきそうなシーンだ。
「付き合うの前に健ちゃんと両想いにならなくちゃじゃん」
「もう両想いって可能性もあるよ?」
「ないない」
私がそういうと、瑞樹ちゃんは肩をすくめてみせた。
「たまには真面目になってみたら?」
瑞樹ちゃんの長い髪が風に吹かれて揺れる。
ゆらゆら……。まるでゆりかごのように優しく揺れる。
まぶたが重くなって、眠たい。
「寝んな」
「ふぉ!」
水のように冷たい声が私に降りかかって、目が覚めた。
「うぅん。とりあえず真面目にアタックする」
「ファイト」
瑞樹ちゃんが、髪の毛をウザったそうに振り払った。
「瑞樹ちゃんもアタック頑張れ」
「……うるさい」
瑞樹ちゃんは私から目をそらした。顔が真っ赤で林檎みたいだ。
「いいねぇ。恋する乙女は」
「うるせぇぞババア」
「口悪いぞ瑞樹さん」
顔の熱が収まったらしい瑞樹ちゃんはうんうんと頷いた。
「お互いにね、頑張んないと。ね?ババア」
「……はいはい」
とびっきりの笑顔で私があいさつすると、
佐野健太郎はとびっきり不愉快そうな顔で返事する。
「おはよう」
不愉快そうな顔でも、おはようと返してくれただけで
私は幸せの絶頂まで余裕でぶっ飛ぶ。
私はこの男……佐野健太郎に片思いをしています。
「うふふー♪ 健ちゃんったら♪ 照れちゃって」
「その呼び方やめろ。キモイ」
「キモイとか言わないでよ。ニヤニヤしちゃうじゃん」
「……。ちょっとトイレ行ってくる」
「一緒に行こうか?」
「ブッ飛ばすぞ」
健ちゃんが睨みつけてきた。
「うわぁぁぁ……助けて康太ぁぁぁ」
「健ちゃんったら。この子は元からぶっ飛んでるよ。頭」
「お前まで健ちゃんって言うな!!」
健ちゃんはさらに強く睨んだが、
康太はそれをものともせずにニコニコしている。
「さて健ちゃん。トイレ行こうか」
「なんかお前に言われると寒気がする」
いつもの爽やかな朝の風景だ。
「えへへぇ……しあわせぇぇ……」
いつも以上にだらしなくたるむ私のほっぺ。
あぁもう。このまま健ちゃんとにゃんにゃんしたい。
「あんたねぇ……。考えてることだだもれ。
にゃんにゃんしたいなんて死語中学生が使うな」
呆れ顔だけど、どこか優しい雰囲気を漂わしているのは、
私の親友の瑞樹ちゃん。物心ついたときからずっと一緒にいた。
「瑞樹ちゃんったらぁ。嫉妬してるのかしら」
「……。そんなんだから健太郎と付き合えないんじゃない?」
瑞樹ちゃんは小さくため息をついた。
なんだか、マンガに出てきそうなシーンだ。
「付き合うの前に健ちゃんと両想いにならなくちゃじゃん」
「もう両想いって可能性もあるよ?」
「ないない」
私がそういうと、瑞樹ちゃんは肩をすくめてみせた。
「たまには真面目になってみたら?」
瑞樹ちゃんの長い髪が風に吹かれて揺れる。
ゆらゆら……。まるでゆりかごのように優しく揺れる。
まぶたが重くなって、眠たい。
「寝んな」
「ふぉ!」
水のように冷たい声が私に降りかかって、目が覚めた。
「うぅん。とりあえず真面目にアタックする」
「ファイト」
瑞樹ちゃんが、髪の毛をウザったそうに振り払った。
「瑞樹ちゃんもアタック頑張れ」
「……うるさい」
瑞樹ちゃんは私から目をそらした。顔が真っ赤で林檎みたいだ。
「いいねぇ。恋する乙女は」
「うるせぇぞババア」
「口悪いぞ瑞樹さん」
顔の熱が収まったらしい瑞樹ちゃんはうんうんと頷いた。
「お互いにね、頑張んないと。ね?ババア」
「……はいはい」