小雨
時間になって千亜たちのクラスが呼ばれた

靴と靴下を脱いで保健室の前に並ぶ

「山内さん、髪の毛結ってるの取りなさい」

千亜の作戦は保健の先生によって失敗に終わった。


「なんセンチだった??」
美沙が明るく聞いてくる。

美沙は背が高いし
かわいいし…

「145.3」

それだけ小さく吐き捨てた。
あんまり言いたくない

「うちは152センチ」

美沙はサラッと言った。
「えぇ~ズルいよ!!分けてよ」

心の底からそう思った

「でも…晃より高いからやだ」

晃とは美沙の彼氏
最近付き合い始めた。
小学生で付き合うなんて早いかなと思ったけど、美沙が幸せそうだったから黙っていた。

彼氏より大きいというのは乙女にとって嫌なことなんだろうか…

のっぽを追求する千亜には分からないことだ。

2人は教室に戻った。

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