【完】ベストフレンド ‐武蔵野 健吾‐
久しぶりに制服を身に纏い、髪をセット。
タバコをブレザーの内ポケットにしまい、携帯はズボンの後ろポケットへ。
すっかり歩き慣れた通学路を進んでいくと、龍輝と朔也が並んで歩いてるのを発見。
「オッス。 大雅は?」
「おはよ。 大雅は先に行ったよ。 なんか、女子にメールで呼び出されたみたい」
「へぇ。 朝からモテるなぁ」
「大雅は、みんなのアイドルだからね」
ハハハッと朔也と笑い合うと、その横に居た龍輝が『なぁ、これ見てみ』と携帯を差し出してきた。
「あ? なんじゃこりゃ?」
大雅からのメールらしいけど……そこに書かれてたのは、よくわかんねー文章。
【 何故か俺たち有名人!! 学校着いたらヤバいよ?(笑) 】
……どういう意味だ?
「龍輝、メールの返事していい?」
「おー」
「えーっと、『どういう意味だ?』と」
校門が見えてきた辺りで、ピッ と送信ボタンを押す。
と、その直後。