【完】ベストフレンド ‐武蔵野 健吾‐
その後…、
【 その後…、 】
――高校2年の、冬。
龍輝の住むマンションに集まっていた俺たちは、『四聖獣』のことについて話していた。
「ねぇねぇ、健ちゃんは心当たりとかないの?」
「ん?」
「だからー、『四聖獣』って最初に言った人の心当たりー」
「あぁ……心当たりっつーか、言い出しっぺを知ってるよ」
今まで、なんとなく誰にも言わずに来たけど……でも、聞かれたんだから答えなくちゃな。
「マジで? どんな子? 可愛い?」
「あー……可愛くはねぇな」
「ちょ、その言い方はひどくね?」
「だって男だし。 俺らが『四聖獣』なら、アイツは『黄龍』だよ」
そう伝えた時、朔也が『なるほど』と声を漏らした。
さすが朔也。 色々知ってるし思考速度が速い。
それから大雅も『もしかして?』と俺を見た。
……龍輝はまぁ、いつも通りクエスチョンマークを浮かべてる。