【完】ベストフレンド ‐武蔵野 健吾‐


「黄龍ってのはな、四聖獣の中心的存在なんだよ」




きょとんとする龍輝と、その横に居る真由ちゃんと優に、神話の中の四聖獣の話をする。


そして、それを踏まえた上で信吾のことを話していく。




「あーゴホン。 昔むかし、黄川田 信吾という馬鹿な高校生が居てな、毎日毎日他校生と喧嘩していたのです」

「って、なんで昔話風なんですかー」

「そりゃあまぁ、テキトーだ」

「え、テキトーでいいの?」




そんな風に言う優に、にっこりと笑う。




「アイツの話は、大抵テキトーだからな」

「えー?」

「ま、気にすんな」




テキトー男、黄川田 信吾。

いや、今は黄金井 信吾か。


アイツと俺は、いつもテキトーなことで笑ってた。

真面目な顔してる時も、そりゃああったけどさ。

でもやっぱり、アイツの話はテキトーにするのがいい。


それが1番、俺たちらしい気がするんだ。


< 35 / 40 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop