【完】ベストフレンド ‐武蔵野 健吾‐
「黄龍ってのはな、四聖獣の中心的存在なんだよ」
きょとんとする龍輝と、その横に居る真由ちゃんと優に、神話の中の四聖獣の話をする。
そして、それを踏まえた上で信吾のことを話していく。
「あーゴホン。 昔むかし、黄川田 信吾という馬鹿な高校生が居てな、毎日毎日他校生と喧嘩していたのです」
「って、なんで昔話風なんですかー」
「そりゃあまぁ、テキトーだ」
「え、テキトーでいいの?」
そんな風に言う優に、にっこりと笑う。
「アイツの話は、大抵テキトーだからな」
「えー?」
「ま、気にすんな」
テキトー男、黄川田 信吾。
いや、今は黄金井 信吾か。
アイツと俺は、いつもテキトーなことで笑ってた。
真面目な顔してる時も、そりゃああったけどさ。
でもやっぱり、アイツの話はテキトーにするのがいい。
それが1番、俺たちらしい気がするんだ。