【完】ベストフレンド ‐武蔵野 健吾‐
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5月。
学園祭が終了したその日の夜、俺は信吾の家に来ていた。
「いやー、面白かったなー。 健吾、誰かと付き合ってみたらよかったのに」
「……ふ・ざ・け・ん・な」
「あはは、俺と付き合う?」
「アホか」
愛の告白大会なるもので、何故か俺は『男』に告白されまくった。
そのせいで大雅にはからかわれるし、龍輝や朔也には笑われた。
そしてここに居る信吾には、『俺と付き合う?』なんてニヤニヤしながら言われるし。
ほんっと、最悪な学園祭……。
「だけど、お前らほんっと人気あるよなぁ。
あ、男に人気があるのは健吾“だけ”だけどな?」
「うるせーよ」
「あはは。 お前らさー、なんかチーム名みたいなの決めたら?」
……チーム名? なんじゃそら。
「チーム名なんて必要か? そんな、年がら年中一緒に居るわけでもねーけど」
「おいおい、俺から見りゃあ、メチャクチャ一緒に居るぜ?
一緒に居るんだから、総称で呼んだ方が楽じゃね?」
「……って、お前が面倒なだけかよ」
「あははっ」
なんてことを話しながら、俺たちは笑う。