俺様×優等生‐2人のセンパイ‐
やっぱり女の子はああいうちょっとした事にも憧れとか持ったりするのかな。

そう言えば、あの子もそうだったなって、ふと思い出す。

中学時代に付き合ってた、俺の初恋にして最初の彼女。

女の子がめんどそうとかって理由で彼女作ってないけど、本当は違うんだ。

2度とあんな思いしたくないから、自分で勝手にそんな理由付けしてるだけなのかも。

「李苑君、どうかしました?」

「え?」

「何かちょっとぼーっとしてるみたいでしたから」

歩きながらぼーっとしてると危ないですよって言われる。

「ああ、ごめんごめん。何でもないよ」

そう言って湊さんに顔を向けてドキリとする。

大きな瞳が俺を心配そうに見上げてくる。

何か顔が火照ってくるのが分かる。

何なんだよ、これ。

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