蒼天に明月
「…ぐ、ぁ」
酸素を求めて口を開く。
「っ!!?」
するとどうだろう。
目の前には男の目が。
私の口の中にはぬるぬるとした異物が。
男の目は笑っていた。
始まるのは口の中の攻防。
私が逃げば男は容赦なく追い回し、口内をまさぐる。
体に、思うように力が入らず、されるがままの私に、男は満足しているようだった。
全てを理解したのはそのすぐ後だった。
唐突に男が服を脱ぎ、半裸になる。
汚されるのだと感じた。
そのために、私が逃げないように足を殴りつぶしたのだと。
男のいう隷とは性欲処理のことなのだと。