その恋、取扱い注意!
「安西さん? なにぼんやりしてるの?」

久我さんに肩を揺すられ、ハッとなる。

「生姜焼き定食来たわよ」

「え、あ……」

目の前のキャベツたっぷりの生姜焼き定食に、目を落とす。

「いただきまーす」

久我さんは焼きサバ定食だ。

脂がのっていておいしそう。

「ん、おいしー。たまにはいいよね。こういう定食も」

久我さんはつけ合せの煮物を一口食べて言った。

「いただきます」

私も割り箸を手にして、食べ始めた。
食べていると、テーブルの上に置いたスマホの画面が振動して明るくなった。

湊からのメールだ。
食べながらメールを開く。

『明日の夜、デートだからな』

え? デート?

口に入れたおしんこが、ぽろっと落ちそうになる。

しかも、私の都合聞いてないしっ!
予定なんてないけれど。

続いてまたメールが来た。
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