その恋、取扱い注意!
「まだ付き合ってもいないのに、私と結婚決めちゃっていいの?」

「隣の大事な娘に手を出しておいて、それだけなんて出来るわけないだろう?」

「手はまだ出されていませんっ」

「これから出すから」

「湊……」

湊は怖いくらいに真剣な眼差しで私を見つめる。
こちらが照れくさくなるほど。

「これってプロポーズ?」

恥ずかしくて、照れ臭くて、茶化すように言っていた。

「そうだよ。もう十分付き合って来ただろう? 次の段階へ移ろう。お前を絶対幸せにする」

またも夢にまで見た心が蕩けるようなセリフ。

恥ずかしくなって視線を逸らすと、コーヒーゼリーが目に入った。


< 162 / 437 >

この作品をシェア

pagetop