その恋、取扱い注意!
楽しいな。
でもこれから結婚資金を貯めるために、ここに来られなくなる。
そう考えると寂しい。
そうだ……日曜日は私お休みなんだよね。
湊に連絡してみようかな。
なんだか私たち、恋人同士っぽくないな。

「それにしても、ミミちゃん? 紅緒ちゃんが気になるのかしらぁ?」

美里ママに指摘され、肩が跳ねあがる。

「え? え?」
「正直におっしゃいなさいよ~」

美里ママは楽しそうに突っ込んでくるけれど、恥ずかしくて顔が熱くなる。

「紅緒さんは女の目から見ても、とてもきれいだから……」

「そうなのよね~ ほんと、もったいないったらありゃしないわ」

「もったいない……ですか?」

美里ママに小首を傾げて、見てしまう。

なにがもったいないのだろう?

「え? いいのよ。なんでもないの」

美里ママは我に返ったように、大きく首を振った。

「さあ飲みましょ~」

明菜さんが作ってくれたウイスキーのソーダ割りの入ったグラスを、美里ママは私に持たせてにっこり笑った。


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